施設の仕組みと機能
きれいな水にする
1.受入貯留設備
搬入専用車両にて運ばれたし尿や浄化槽汚泥はトラックスケールにて計量し、主処理設備で安全に処理するために紙やビニール類を除去して貯留します。
① 受け入れ室
臭気を外部に漏らさないように十分に対策をした部屋で受け入れます。
② 前処理設備
し尿や浄化槽汚泥中に含まれる紙やビニール類を、破砕・ろ過します。
2.主処理設備
し尿や浄化槽汚泥中に含まれている窒素を微生物の力を利用して除去します。
窒素を取り終えた汚水は、生物膜分離装置により透明な処理水にします。
①第一反応槽
脱窒菌と硝化菌という2種類の微生物を利用して窒素を除去します。
②生物膜分離装置
回転平膜を透過させることにより効率よく固液分離をします。
3.高度処理設備
処理水をさらに浄化するために塩分をはじめ、CODや色度などの細かい汚れを除去します。その後、高度処理水は放流します。
① 凝集膜分離装置
② 濃縮設備
③ 晶析設備
濃縮液を脱水し、塩の結晶として回収します。
④ 活性炭吸着塔
多孔質の活性炭により処理水の色度や微細な汚れを吸着除去します。
4.肥料を作る
水処理設備より発生する汚泥を脱水・乾燥処理した後に、発酵装置に投入します。 約10日間後にコンポスト製品となります。
①汚泥脱水機
多重円盤型脱水機により汚泥を水分85% 程度まで脱水します。
②汚泥乾燥機
キルン型乾燥機により脱水汚泥を水分 30%程度まで乾燥します。
③発酵装置
キルン型発酵装置により好気性条件下で発酵させます。
5.においを消す
各処理工程から発生する臭気は、臭いの強さ別に高、中、低、と分類し、それぞれ適切な脱臭処理を行い、臭いのない空気にして屋外へ排出します。
①酸アルカリ洗浄塔
薬液洗浄により臭気成分を分解除去します。
②活性炭吸着塔
多孔質の活性炭により臭気成分を 吸着除去します。
6.カスを燃やす
前処理設備より発生する、し渣と余剰な乾燥汚泥を焼却処理します。排ガスは、清浄な空気にして屋外へ排出し、排熱は乾燥機用熱風として有効利用しています。
①焼却炉
円形焼却炉により約800℃の温度で焼却します。
②集塵機
集塵機(バグフィルタ)により細かいばい塵を除去します。